暗号資産(仮想通貨)の投資方法で「ポジショントレード」という方法があります。
株式投資の方では馴染みのある投資方法で、前回までに解説してきた短期保有に比べれば長期保有のやり方になります。
数週間から数カ月、長ければ数年間保有し続けて価格の上昇を狙っていきます。
手数料などの支払いは制限できて、あまり投資に使える時間がない人にはお勧めできる投資方法です。
今回はポジショントレードについて解説します。
ポジショントレードとは
ポジショントレードとは、保有する暗号資産を数週間から数カ月以上、数年かけて価格の上昇を狙って保有していく投資方法です。
今まで解説してきた方法の中では、自分の中で長期保有に分類している手法です。
保有した通貨の価格が上昇するのを長く待ち、自分の決めた額まで上昇したら売却します。
取引に必要な手数料やスプレッドの支払いは売買時のみなので、コストを抑えることができます。
短期保有とは違うのでテクニカル分析も必要としますが、購入前からその後までファンダメンタルズ分析を行使して通貨の情報が重要になります。
長期間保有するためチャートを常にチェックする必要はなく、短期保有に比べてストレスやプレッシャーは少ないでしょう。
ただし相場の変動には注意が必要なので、情報収集は時折するようにしましょう。
暗号資産は価格の変動が頻繁に起きてもおかしくない投資なので、チャートの動きに一喜一憂せず長い目で見ていく必要があります。
1つの通貨のみを数年間保有するのは、その通貨が分析して予想したほど価格が上昇しなかった場合は利益になりません。
そのため複数の通貨に分散投資し、たとえ1つの通貨が中々価格の上昇をしなくても他の通貨が上昇すれば利益を得られるでしょう。
メリット
チャートを常にチェックする必要はなく、本業に専念しながら投資ができます。
投資家を専門としていない人なら投資のことを気にし過ぎて本業に影響が出てはいけないので、ポジショントレードなら長い目で投資に望めます。
スキャルピングトレードやデイトレードなどは正確で素早い判断が必要となりますが、ポジショントレードにはそこまで求められていません。
短期保有の投資手法と比べて取引回数は少ないので、暗号資産の取引で利益を圧迫させる手数料やスプレッドの支払い回数が少なくなります。
デメリット
社会・経済・暗号資産を発行している開発者の状況によって大きく影響を受けやすいです。
数年間保有して決めた金額近くまで上昇しても、状況によっては一気に価格は変動してしまうでしょう。
こうした状況の確認をファンダメンタルズ分析で予測していきます。
ある程度長い期間保有し、価格の上昇を狙うためすぐに利益を得ることはできません。
すぐに資金を欲する状況になったとしても、将来的に価格が上昇することを見込んでの投資なので簡単に決済してはいけないでしょう。
決めた金額まで上昇するのを待つ投資なので、多少価格が下落しても様子を見られるメンタルが必要となります。
完全に価格が下落して上昇を見込めなくなったときにそのまま塩漬けするか、本当に僅かな額でも回収するため損切りするか迷う場面はあります。
底辺まで価格が下落しても数年後にはもしかしたら価格が上昇するかもしれませんし、損切りするかどうかは投資家の考え次第でしょう。
まとめ
ポジショントレードは本業などで忙しく、そこまで投資に時間を割けない人には合ったやり方でしょう。
テクニカル分析やファンダメンタルズ分析で色々と調べることはありますが、常にチャートが気になるみたいな状況にはならないと思います。
長期保有には複数の通貨への投資をお勧めしますが、あくまで余剰資金で無理のない範囲で投資は行いましょう。