暗号資産(仮想通貨)の投資をしていると、ちょっとしたニュースや発言により価格の変動が起きたりします。
ビットコイン中心に投資の流れがあると思っていたら、あまり知らないアルトコインに注目が集まっていたり。
その都度今はビットコインやイーサリアムなどの主要なコインに流れが来ているのか、それとも他のアルトコインに傾いているのか調べています。
暗号資産の投資対象が今どこへ向けられているのかをすぐにわかる方法は他にもないかと探してみると、指標になるやり方がありました。
暗号資産の投資をする上で1つの指標になるものとして『ドミナンス』があります。
今回はドミナンスについて解説します。
ドミナンスとは
暗号資産のドミナンスは、市場全体において各暗号資産の時価総額の占有率を表しています。
簡単にいうと、1つの通貨が暗号資産の市場で何%シェアしているかを表しています。
Dominanceという英語は、訳すと優勢・シェア・占有率という意味です。
たとえば暗号資産の市場全体で時価総額が100兆円だったとします。
ビットコインの時価総額が60兆円ならば、市場のBTC(ビットコイン)ドミナンスは60%となります。
残りの40兆円/40%はアルトコインのドミナンスになります。
ビットコインは暗号資産の中では群を抜いて時価総額も知名度も高く、BTCドミナンスは過去に80%という水準に達したこともありました。
なお、各通貨のドミナンスは下記のサイトなどで確認することができます。
出典 : coinmarketcap.com
ドミナンスは指標の1つになる
ドミナンスは今現在から過去の占有率までわかるので、どの通貨がどれくらい人気なのかがわかります。
ビットコインとアルトコインに分け、占有率がどちらに傾いているのかを見極めると投資の判断材料になるでしょう。
たとえばBTCドミナンスが上昇しているとビットコインに投資する人の流れが集まり、BTCドミナンスが下落すればアルトコインへ投資する方向へ流れが変わったと判断できます。
多少の上昇や下落は共にすることもありますが、BTCドミナンスが下がれば投資の対象がアルトコインに流れています。
BTCドミナンスが下がるということはビットコインの価値が低価、あるいは知名度を上げたアルトコインに人が流れたことがわかります。
ドミナンスを読み取ることにより今どちらに流れが来ているのかを判断する指標になり、売買のタイミングの参考材料になるでしょう。
今年でいえばドミナンスの動きをチャートで見ると、やはりBTCドミナンスが当初から60%を超えて一時は70%近くまで上昇していました。
ですがそこから40%を切るまで下落し、上昇と下落を繰り返しながら45%前後にいます。
逆にアルトコインの方はイーサリアムが当初10%辺りいましたが、BTCドミナンスが下落した頃に上昇し最終的には20%近くまで上昇していました。
BTCドミナンスの下落時は他のコインも多少違いはありましたが上昇しており、この頃はビットコインからアルトコインに投資の流れが変わっていたのでしょう。
チャートを見るとBTCドミナンスが下落した頃にアルトコインが上昇し、細かい上昇と下落を繰り返した印象があります。
チャートを見る際は、今ビットコインとアルトコインのどちらに流れが来ているのかを確認し、上昇・下落の終わりを予測して投資を行いましょう。
情報収集は他にも必用
ドミナンスは参考材料にはなりますがドミナンスだけを指標にするのではなく、今まで通り情報収集は必用です。
あくまでドミナンスは暗号資産の大きな流れがわかる、1つの指標となるものです。
ドミナンスが上昇・下落したから売買するのではなく、暗号資産関連のニュースや取引所などから様々な情報を入手した上で投資を行いましょう。
まとめ
ドミナンスは投資をする際1つの判断材料として使用します。
ですが、ドミナンスが判断材料のすべての指標になるというわけではありません。
あくまで1つの参考材料として考え、ドミナンス以外でも情報収集をしていきましょう。